2015
03.10

泣きながら読くだ「とんび」!

日刊 Well Life通信


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最近、年齢が近いせいか、直木賞作家の重松 清氏の本をよく読んでいる。
たぶんテレビドラマの「流星ワゴン」が発端だと思うが、原作の「流星ワゴン」や「とんび」などで主人公の父親像に共感している。
今回、「とんび」を読んだが、冒頭から涙が止まらず一気に読んでしまう。著者の本のテーマは小説では取り上げられることが少なかった学校でのいじめや不登校、家庭崩壊など、私も含めた一般人の普通の話。
特に共感しているのは、女性が主人公や女性視点の物語が巾を利かせる時代の中、どこにでもいる中年のおっさんたちの苦悩が描かれている点・・・。
また、子供時代の不遇を抱えながら人生を生きている所や親のせいで恵まれない子供時代を送る人たちのことも描かれている。
著者は岡山県で生まれ、中学・高校と山口で過ごし、18歳で上京し、早稲田大学に入学している、当時、私も読んだ「青春の門」の主人公とよく似ている。また、私と同世代ということもあり、私と同じように広島県出身の矢沢永吉などに影響を受け、上京することへの夢やあこがれもあったように思う。
その後、角川書店で編集者を経て独立し、ゴーストライターなどを経て作家デビューする姿は「とんび」の主人公の息子とダブる。
男と女は違う生き物だとよく言われる。たしかにそう思わなくもない。
大昔の農耕時代前の狩猟時代は、狩りで獲物をたくさん獲得する男が一番だった。男の値打ちはその一点だったように思う。しかし、農耕時代で生活が安定し、狩猟時代や戦争の期間を除けば、それ以外の家庭へのやさしさや育児、介護などへの参加や援助などの付加価値が重要視される時代。おそらく男性威厳の復権は戦争でも起こらない限り無理とさえ思えるほどだ。
とにかく、家族内や女性たちからバカにされっぱなしの中年男でも必死に生きていることには変わりはない。別に戦前のような男尊女卑が良いというわけではないが、男のつらさや憂いをドンドン世の中に発信してもらいたいと思う。
人間とは不思議なもので、人との関係が煩わしくてストレスを感じるのに、それを解消するのは人との関係しかない。